Interview
化学工場ならではの安全意識の向上と自分の携わった製品が世に出る喜び
千葉営業所 研究開発職
池田 有輔
2018年 入社
現在の仕事内容について教えてください
配属先の企業にて機能的なゴムの開発を行っております。私の配属先はその会社の中では製品の基礎研究にあたるのですが、白衣を着てフラスコを片手に…などと皆さまが思い浮かべるような実験スタイルではないんです。主に高圧ガスを使用する開発業務になります。高圧ガスを扱うので当然のことながらガラスの容器ではなく、ステンレス製の重合槽やパイプなどを工具を使用して接続したり、重さが30キロあるようなボンベを持ち上げることもあります。 また安全に対しては学生時代とでは比較にならないほど厳しく、配属先の部署では月に1度、常に意識できるよう安全のための会議が行われ、持ち回りで資料を作って発表します。
実験の進め方では、上司の指示のもとで行う業務が多いのですが、ありがたいことに様々な方から依頼を受けて忙しい日々を過ごしていますね。
実験に関してお話しさせていただくと、高圧ガスを使用した重合という実験でラテックスやポリマーを作製し、分析まで行います。私自身、大学では有機化学を専攻しており、低分子の全合成をしていたのですが、重合となると高分子の領域になります。高分子化学は全くの素人でしたが、参考書など読みつつ理解を深め、専門用語での会話や分析に必要な数値の算出などできるようになりました。日々成長を実感しております。
業務の流れとしては重合→整備・分析→重合→整備・分析…という形で続いていきます。ルーチンワークになるので業務自体の進行が把握しやすいです。ですので緊急性の高い業務依頼を受けてもなんとかなります。僕の場合とりあえずなんでもやるので、その分依頼されることが多く、信頼になるべく早く応える毎日です。
やりがいを感じたエピソードを教えてください
自分が携わった製品が様々なところに使われていて、社会貢献できているんだと感じられた時ですね。
配属先の会社では自社製品を作っているわけではなく、お客様の元で形にしていただくような「2.5次元の商品」を作製しております。ですので、なかなか自分たちの作ってるものって何?と聞かれるとハッキリとコレ!という風に答えることができません。
ちょうど配属されて1年経ったくらいで、そのころは1人で黙々と作業していく中で日々のルーチンワークに飽きが出ており、仕事に対するモチベーションが低下しているころだったと思います。そのときたまたまですが、製品を出荷している部署に分析依頼品を頼まれました。初めてのその部署にお邪魔し、依頼品を渡して帰ろうとしたときに、社内のフットサルで仲良くなった社員さんがいたので少し雑談をしていると、「よかったら部署内を案内するよ」と言われました。
すると製品としてカタチになったものがずらっと並んでいたり写真が貼ってる場所に案内され、その中で一際大きな1枚の写真を見つけました。その写真に書いてある建物に私がちょうど今作っていたラテックスが使われているということを知ったとき、『あぁ、社会の役に立っているんだな』としみじみと実感が湧きました。
たまたまだったのですが、その出来事で仕事に対するモチベーションが上がって、仕事をやってて悪いことなんてない!むしろ社会に貢献しているんだ!ということを強く意識するようになるきっかけとなりました。
今でも新しいグレードの実験を行うときには、上司にどんなものになるのかなど確認し、未来の形を意識することでモチベーションをアップさせ、実際にできたもののその後を追うことでやりがいを感じております。
どんな人と一緒に働きたいと思いますか
「気の利く人」ですね。
学生時代のバイト仲間や友達の中で気が利く人って仕事ができる人だったり頼りになる人じゃないですか。そういった人は男女関係なくモテて好かれやすい人ですよね。気が利く人と一緒に仕事をするとストレスフリーでスムーズに仕事が進み、いつもの1.5倍くらい仕事効率がいいんですよ!だから気の利く人と一緒に働きたいですね!
「気が利く」とは、辞書によると「細かいところまで注意が及ぶこと」を指します。つまり他の人が気が付かないことに対していち早く気が付き、行動できる人だと思います。そしてそれは人だけでなく、実験など物に対しても表れてくると思っております。
実験においても、気の利く人は重合中の機微な変化から原因を探ったり、分析結果を見比べて細かなところに気が付くことなどができると思います。また率先して動けるので、先を見越して実験計画をたてたり、途中で路線変更せざるを得ない場合でもスムーズに動くなど人の考える一歩先を考えていると感じることがあります。
日常生活でも、物品の補充や、ゴミ捨て、使ったものをキチンと片づけるなどとても当たり前のことなのですが、忙しい時でも関係なくできる人は少ないなと感じておりますし、自分が忙しく苦しい時でも人のために行動できる人は逆境にも強いですね!私も常に心がけております。そのおかげもあって今では様々な仕事を任せられるようになり、ありがたいことに高評価をいただいております。
1日のスケジュール
5:30起床
起床したらストレッチor外に出て散歩を15分ほどしてから、会社に行く準備をします。
7:00出勤
職場についたらその日使う分析機器や実験装置の起動させ、朝会議が始まるまで業務に取り掛かります。
9:30朝の会議
その日行う業務 の確認や全体への共有事項を発言したりします。
10:00実験(重合or整備・分析)
先に行っていた業務を再開します。重合の日は主に圧調整等監視。整備・分析は律速になるところから進めていきます。
16:00退勤
その日の業務を終え退勤します。重合時間が長かったり分析業務が立て込む場合は延長戦です。