バイオベンチャー企業の研究チームで働いています。現在の研究内容はタンパク質の調製。細胞を培養し、その培養液に含まれる特定のタンパク質を精製するというものです。

研究業務のほかに、入社3年目からは東北地方のエリアマネージャーも担当することになりました。業務形態上、ワールドインテックの派遣スタッフは配属先がバラバラで、一堂に会することがありません。そこで、同じエリアの企業で働くスタッフが交流できるようにするための橋渡しと、コミュニティ形成を行うことがエリアマネージャーの仕事です。

特に力を入れているのは、年に4回開催している顔合わせのイベント。東北地方に配属されているスタッフは意外と他県の出身者が多いので、ワカサギ釣りやバーベキューなど、あえて東北らしさを感じられるアクティビティを行っています。

マネージャーを目指したきっかけは、私が入社1年目の頃にエリアマネージャーをしていた先輩社員のグループワークに参加したこと。人の意見を受け入れながらも最後にしっかりとまとめるスキルの高さに憧れ、「私もいつかは」と思っていたところに社内のキャリアチェンジ募集があり、チャレンジしました。

研究職とマネージャーの両立は大変だと思われることもありますが、そんなことはありません。私は研究が大好きですが、研究だけを続けていると、「自分の考えを共有して組織の役に立ちたい」「会社に還元したい」という思いが湧いてくるんです。マネージャー業務はそんな思いを満たしてくれる仕事で、自分のためにも、会社のためにもなっているという実感があります。

現在の研究業務であるタンパク質の調整ですが、ときにはすぐ構造が変わってしまったり、単純に液量が多かったりと、取り扱いにくいサンプルに当たってしまうケースがあるんです。そうなると通常の方法では取り出せないので、工程が追加されて時間がかかったり、精製方法を検討するのに苦労したりすることがあります。それでも何とか精製し、予定通りクライアントに納品できたときには、チーム全体で「やったね！」と喜びもひとしお。やりがいと聞くと、当時のことを思い出しますね。

大学生の頃は1人で1つの研究テーマに取り組んでいたので、こうして誰かと一緒に動く楽しさを知ったのはワールドインテックに入ってからかもしれません。実は最近、社内案件を私1人で担当させていただく機会があったのですが、そのときもチームのメンバーがサポートしてくれました。すごく大変で時間がかかったけれど、無事に終わらせてみんなから「おつかれさま」と言って貰えたときはとても嬉しかったです。

エリアマネージャーの仕事でも“チーム感”を味わえる瞬間はあります。入社3年目のとき、「こういうツールがあったら便利かも」と思い、当時の営業所長に提案したことがありました。

幸い好感触で「企画書を作ってみたら？」ということになったのですが、普段は研究業務がメインのため企画書作りは初めてで、何も分かりません。

どうしたらいいのかと困っていたら、他のエリアにいるマネージャーさんたちが協力してくださって、何とか無事に提出できたのです。結局いろいろな事情で案の採用は叶いませんでしたが、私から発信した意見に周囲が賛同してくれて、結果的に自分が行動を起こせたことがすごく印象に残っています。

「学ぶことを楽しいと思える人」です。たとえば同じような研究分野の仕事でも、配属先やその環境によって必要な知識や方法が変わるので、そのつど勉強が必要になります。それを苦に思わず、興味や関心を抱いて学びを楽しめる人はR&D事業部に向いていると思いますし、私もそんな人と働いてみたいです。

ワールドインテックには最近「等級試験」という制度が導入されました。これはTOEICや統計検定など、特定の資格を取ることで等級が上がり、キャリアアップに繋がるというもの。おかげで今は、会社全体で資格取得を目指す人が増えてきているんです。

私もマネージャーとして「学びたい」という気持ちに応えたいと思い、担当エリアのスタッフを集めて勉強会などを開催しています。今後はもっと、他のエリアの営業所も巻き込んで、学びのためになるようなツールやシステムを作ってみたいですね。

会社にとっても私たち社員にとっても、スキルをもつスタッフは大切な財産。せっかく研究がしたくてここに入ってくるのだから、皆さんもどんどん学んで、キャリアの幅を広げていってほしいと思います。